
「うちの木の枝が、隣の駐車場や道路まで伸びてしまった」
「隣の木の枝が、うちの敷地に入ってきて困っている」
境界をまたぐ枝は、早く何とかしたい一方で、ご近所との関係も気になりますよね。
あせって切ってしまう前に、確認しておきたいことがあります。

ご近所が関わる剪定は、段取りしだいで気持ちよく終わらせることができます。
何から確認すればいいか、順番に整理していきましょう。
まず木の所有者と困っている場所を確認します。自分の木の手入れと、他人の木への対応を分け、切る範囲・立ち入り・枝の搬出を調整してから依頼しましょう。
枝先だけでなく幹の位置を確認する
枝が出ている方向だけでは、木の持ち主は分かりません。
幹がどこにあり、敷地の境界や管理の取り決めがどうなっているかを確認しましょう。
境界を越えたという理由だけで、相手の木を自分で切ったり、業者に切らせたりしないでください。
連絡できる相手がいる場合は、「枝が窓に触れる」「車の出入りに支障がある」など、困っている事実を伝えます。
「全部切ってほしい」と結論だけを伝えるより、困っている場所を共有するほうが、話し合いが進みやすくなります。

「困っているので、一緒に考えてもらえませんか」という伝え方をすると、相手も受け止めやすくなります。
話し合いの前に、写真で状況を整理しておくと安心ですよ。
越境した枝についての法律の考え方
隣の木の枝が境界を越えてきた場合、原則として、まず木の持ち主に切ってもらうよう求めることになります。
民法の改正により、持ち主に頼んでも一定の期間内に切ってもらえない場合や、持ち主が分からない場合、急いで対応する必要がある場合など、一定の条件のもとでは、枝が伸びてきた側で切ることができると定められました。
ただし、ご自身の状況がその条件に当てはまるかどうかは、自分だけで判断しないでください。
持ち主や切ってよい条件について意見が分かれている場合は、作業の予約より先に、自治体の相談窓口や法律の専門家へ確認しましょう。
写真は境界との関係が分かる範囲で

枝のアップだけでなく、幹、塀、建物の位置関係が分かる全景があると、相談に役立ちます。
敷地の外へ出なければ撮れない場所は、無理に撮影しないでください。
あわせて、次の点も整理しておきましょう。
- いつから、どこが気になっているか
- 枝が当たっている物があるか
- 木の持ち主や管理者を確認できているか
- 枝を切ることについて話し合えた範囲
落ち葉の相談と、枝が物に当たっている相談は分けて伝えます。
被害や危険を大げさにせず、見えている状況をそのまま記録しておくことが大切です。
近隣への連絡は作業の内容まで共有する

ご自身の木を切る場合でも、枝を落とす場所、作業者の立ち入り、車の移動などで、ご近所の協力が必要になることがあります。
作業日だけでなく、次の点も調整しておきましょう。
- どちら側から作業するか
- どのくらい時間がかかる見込みか
- 誰が連絡の窓口になるか
- 業者があいさつや説明をどこまで行うか

「隣の家の側から作業できるか、まだ確認できていません」と、そのまま伝えてください。
了承がある前提で段取りを決めないことが、あとのトラブルを防ぎます。
話し合いがまとまっていない部分は保留にして、合意できた範囲だけを見積もりの対象にする方法もあります。
隣地や道路側の剪定を任せる利点
境界や道路に近い場所の剪定は、切ること自体よりも、切った枝をどう安全に下ろすかが難しい作業です。
慣れた作業者は、次のような工夫で周りへの影響を抑えます。
- 枝を少しずつ切り分ける
- 大きな枝を一度に落とさず、小さく切り分けて下ろします。
- ロープで吊り下ろす
- 隣の敷地や道路に落とせない場所では、枝をロープで支えながら下ろすことがあります。
- 作業範囲を区切る
- 下に人や車が入らないよう、作業中の立ち入りを管理します。
「この枝はどうやって下ろしますか」と聞いてみると、作業の段取りと安全への考え方が見えてきます。
道路側では通行と電線を別に確認する

道路へ伸びた枝の処理では、人や車の通行、枝を落とせる場所、作業車の位置が関わります。
必要な管理者との調整や手続きは、道路の状況と作業内容に応じて確認します。
電線に触れている、または近くにある枝は、ご自身で切らないでください。
感電や停電の原因になるおそれがあります。
九州電力送配電は、送配電線の近くで作業する場合に、事前に連絡するよう案内しています。
業者へ相談するときも、電線が近いことを最初に伝えてください。
木が道路側へ倒れそうなど、通行に差し迫った危険が見える場合は、近づかずに道路管理者などへ状況を知らせましょう。
費用は剪定と事前の調整を分けて確認する
木の高さや枝の量だけでなく、落とした枝をどう受け止めるか、運び出す経路、周りの保護、作業車の準備によって費用は変わります。
見積書では、次の点を確認しましょう。
- 剪定する範囲
- 枝葉の回収と処分
- 近隣への連絡の担当
- 追加作業の承認方法
「隣に伸びた分を全部」といったあいまいな指定だけで、依頼を終えないようにしましょう。
相談から作業までの流れ
「ご近所との話がまとまっていないと相談できないのでは」と思われるかもしれませんが、その段階でも大丈夫です。
おおまかな流れは、次のとおりです。
1.LINEで状況を送る
市町名、木と境界・道路の位置関係、持ち主やご近所と確認できている内容をお知らせください。
2.進め方と目安を確認する
作業の進め方の考え方と、おおよその目安をご案内します。
3.希望された場合のみ現地確認
進めたいと思われた場合だけ、作業できる範囲や枝を下ろす場所を現地で確認します。
4.正式な見積もりと作業
関係する方との調整が済み、作業範囲と金額にご納得いただいてから、作業に入ります。

作業のあとも同じ場所へ枝が伸びるなら、仕上がりと次に確認する時期もあわせてご相談ください。
ご近所と気持ちよく過ごせる状態を、長く保つお手伝いができます。
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よくある質問
隣の家が空き家で連絡先が分かりません。
持ち主や管理者の確認から進めます。
自治体の相談窓口などへ事情を伝え、確認の方法を相談してください。
連絡が取れないことだけを理由に、剪定を決めないようにしましょう。
隣家から口頭で切ってよいと言われました。
対象の木、切る範囲、立ち入り、費用の負担を整理し、お互いが確認できる形に残しておくと行き違いを減らせます。
業者にもその内容を伝えてください。
作業当日に範囲を広げたくなったら?
関係する方の了承と、追加料金を確認してから進めます。
その場で連絡が取れない範囲は、保留にする方法を決めておきましょう。
枝を切ったあとの写真はもらえますか?
対応できるかと料金を、見積もりのときに確認します。
境界側や道路側など、確認したい場所を指定してください。
相談したら必ず依頼しないといけませんか?
いいえ、目安を聞いたうえで検討していただけます。
ご納得いただけない場合は、そこで止めていただいて問題ありません。
佐賀県内の庭木剪定・生垣の手入れを相談する
市町名、木と境界・道路の位置関係、持ち主やご近所と確認できている内容をお送りください。
電線が近い場合は、その点もお知らせください。


